MBA受験準備 ~各種試験・インタビュー~

こんにちは!前回の記事でMBA留学の社内選考を勝ち抜いたところまではお伝えしました。ここからが本格的な受験対策のスタートでした。しかしこの時点で2022年2月。出願まで長く見積もっても約1年しかない状況でした。仕事のプレッシャーとMBA受験勉強のストレスが重なる日々。「本当に両立できるのか?」「時間が足りない……」という不安に押しつぶされそうになりながらも、なんとか乗り越えていきました。

ただ、世間でよく聞く「MBA受験勉強期間は飲み会も遊びも完全に断った」ということではありません。会社の飲み会にはすべて参加していました(あまりこういう人間はいないのでは…)。同僚や上司に励ましてもらいながら息抜きの時間を確保していました。結果的にメリハリをつけて勉強に集中することができたと思っています。またストレスを抱えたまま勉強を続けるよりも、適度にリフレッシュするほうがパフォーマンスは上がったと感じています。

私は以下の3つのサービスを活用し、それぞれの対策を進めました。

  • IELTS対策 → LINGO L.L.C.
  • GMAT対策 → Affinity英語学院
  • エッセイ・出願対策 → L-ink

それぞれ試行錯誤の連続でしたが、実際に役立った学習法や反省点をまとめています。

これからMBA受験を考えている方のお役に立ったら幸いです。

IELTS対策  スピーキングに苦戦

まずはIELTS対策。MBA受験に必要な英語スコアをクリアするため、LINGO LLCを活用しました。予備校の授業は非常にわかりやすく、リーディングやリスニングは過去問を繰り返せば安定して伸びました。しかし最大の壁となったのがスピーキング。アイデアは頭にあるのに、それを英語で表現できないもどかしさ。ネイティブの会話スピードについていけない焦り。これはIELTS特有の問題ではなく、MBAでの授業でも大きなハードルになると感じました。

実践した対策

  • ネイティブキャンプを活用:24時間いつでも利用でき、予約不要で隙間時間を活用できます。私はネイティブキャンプの学習相談機能(無料)を活用しました。IELTS Speakingの練習相手になってくれる講師を紹介してもらいました。一部の講師はサイト内の課金が必要で、予備校や他のオンライン英会話と比較するとリーズナブルに練習回数を重ねることができたと思います。
  • テンプレートを活用:英語を流暢に話すには、「何を話すか」だけでなく「どう話すか」が重要。私はよく使うフレーズや論理展開の型をテンプレート化しました。また講師からネイティブ目線ではどう聞こえているかのフィードバックをもらい、テンプレートの修正を繰り返しました。

目標スコア達成も、早めの対策がカギ

最終的に何とか目標スコアには到達しましたが、「もっと早く終わらせておけば、精神的に余裕をもてた」と後悔。MBA受験は英語試験だけではありません。GMATやエッセイ準備など、やることが山積みです。海外MBAを目指す多くの方にとってIELTS or TOEFLは避けて通れない道。どこのビジネススクールを目指すにしろ、できるだけ早く目標点数をクリア大事です。その後のMBA受験準備に集中するのがベストであることは間違いありません。

私がお世話になったLINGO L.L.C.のリンクはコチラ

私がお世話になったネイティブキャンプは下記を参照

GMAT対策 結局スコアメイク失敗…

続いてMBA受験の最大の鬼門、それがGMATでした。特に私にとっての難関はVerbal(英語の論理問題)。IELTSのリーディングとは異なり、GMATは「論理的な思考力」と「高度な英語力」を同時に求められます。

実践した対策

  • 毎日2時間+週末7時間の学習時間を確保
  • Affinityの講座を受講、SC(Sentence Correction)やCR(Critical Reasoning)を徹底強化
  • OG(Official Guide)を繰り返し解き、パターンを習得

しかし、仕事との両立の難しさもあり、思うようにスコアが伸びない。予備校では解放のテクニックも教えてもらえますが、地力がついていないと小手先のテクニックでどうにもならないことを痛感した期間でもあります。

目標スコアに届かず、Waiver(免除申請)を決断

GMATに苦戦し続けた結果、最終的にWaiver(免除申請)を提出しました。GMAT Waiver(GMAT免除)とは、MBA受験において通常必要とされるGMAT(Graduate Management Admission Test)のスコア提出を免除してもらう制度のことです。私は国内で大学院に通っていた時の研究内容をテーマにしてWaiver申請をを行いました。学校によって異なりますが、一般的に以下のような条件を満たすとGMAT免除が認められることがあります。

  • 十分な職務経験がある場合
    5年以上の管理職経験や、リーダーシップ経験が豊富な応募者には、GMATの代わりに実務経験を評価するケースがあります。
  • 学業成績(GPA)が優秀な場合
    学部や修士課程での成績が特に優秀(例:GPA 3.5以上)である場合、GMATの代わりに学業成績を評価する学校もあります。
  • 専門資格を持っている場合
    CPA(公認会計士)、CFA(証券アナリスト)、PE(プロフェッショナルエンジニア)などの難関資格を持っている場合、GMATを免除されることがあります。

もし自分の志望校がWaiver制度を採用しており、条件を満たすことができるのであればWaiver申請にトライするのも一つの戦略かと思います。どちらにせよGMAT対策に早めに取り掛かり、戦略的な判断が必要になります。

私がお世話になったAffinityのリンク先はコチラ

エッセイ・出願対策 徹底的な自己分析

「なぜMBAが必要なのか?」を徹底的に深掘り

ただ「キャリアアップしたい」「ビジネススキルを身につけたい」では不十分。自分の過去の経験、現在の立ち位置、そして将来のキャリアビジョンをすべて結びつけ、「MBAがなぜ、今の自分にとって必要不可欠なのか」を論理的に整理しました。例えば

  • これまでのキャリアを振り返り、どんな壁にぶつかったのかを分析
  • MBAを取得しない場合、キャリアがどのように停滞する可能性があるかを考察
  • MBAを取得することで、自分にどのような選択肢が広がるのかを明確化

私がお世話になったL-inkのリンク先はコチラ


自分のキャリアゴールと現在の自分のギャップを整理

「キャリアゴール」は明確でも、「現在の自分との乖離」が曖昧だと説得力に欠けます。そのため、「どのスキルが不足しているのか?」「どの経験が必要なのか?」 を具体的に分析し、MBAがそのギャップをどう埋めるのかを明確にしました。

  • 国際事業展開に携わりたい → 現状、海外案件の経験が不足
  • 戦略策定に強いリーダーになりたい → これまでの経験は技術寄りで、ビジネス視点が弱い
  • グローバルネットワークを構築したい → これまでの職務では異業種・異文化との接点が限られていた

「MBAを通じて何を得る必要があるのか?」を徹底的に言語化しました。


各MBAプログラムが、そのギャップをどう埋めるのかを明確化

志望校ごとにプログラムの特徴を深掘りし、「自分の課題と、MBAプログラムが提供するものが、どう合致するのか?」 を明確に示しました。ただ単に「有名な教授がいる」「カリキュラムが充実している」といった一般論ではなく、自分のキャリア課題に直結する要素を具体的に挙げることを意識しました。

  • Goizueta Business School の少人数制とリーダーシップトレーニング → より実践的な戦略立案スキルを習得可能
  • グローバルな学生ネットワーク → 国際事業に必要な異文化対応力を強化できる
  • Data-driven decision-making の強み → エンジニア出身として、定量的なビジネス判断能力を磨ける

GMATスコアが弱い分、エッセイでは「圧倒的な自己分析」と「説得力のあるキャリアストーリー」で勝負しました。

特に意識したのは、「自分だからこそ語れる独自のストーリー」 を描くこと。
MBA出願では、「なぜこの学校なのか?」だけでなく、「なぜ自分がこの学校にとって価値のある存在なのか?」も示す必要があります。

GMATのスコアだけでは測れない強み(リーダーシップ経験、業界知識、キャリアのユニークさ)を最大限にアピールし、エッセイを「自分だけの武器」として仕上げました。つまり…

「スコアだけが全てではない。自己分析と戦略次第で、十分に勝負できる!」

インタビュー対策 志望校ごとの違いを実感

出願後、各校のインタビューを受ける中で、学校ごとの特徴がインタビューにも色濃く反映されている ことを実感しました。単に「自分の経歴やキャリアゴールを話す場」ではなく、それぞれのMBAプログラムが求める人物像に沿った質問が展開され、事前準備の重要性を改めて痛感しました。

Goizueta Business School

フレンドリーな雰囲気で、チームワークを重視

Goizuetaのインタビューは終始和やかで、カジュアルな会話のような雰囲気の中で進みました。これは、学校の少人数制や「学生同士の密な関係(close knit)を重視する文化」 を反映していると感じました。

特に問われたのは、「リーダーシップ経験」「チームでの困難をどう乗り越えたか」 というトピックです。単なるリーダーシップの発揮ではなく、「周囲とどのように協力し、成功に導いたのか?」 が重視されている印象でした。例えば

  • 「チームで意見が対立したとき、どのように解決しましたか?」
  • 「リーダーとして失敗した経験は?そこから何を学びましたか?」
  • 「チームメンバーのモチベーションが低下したとき、どのように対処しましたか?」

これらの質問に対して、単なる成功体験ではなく、「どのように課題を乗り越えたのか」「どんな工夫をしたのか」を具体的に語ることが求められました。

他のトップスクール

論理的思考力・課題解決能力を重視

他のトップスクールでは、「短時間で課題を分析し、解決策を提案する力」 が試される場面がありました。特に、ケーススタディ形式の質問が出る学校では、MBAで求められるクリティカル・シンキングやビジネス課題の分析力 を測られていることがよく分かりました。例えば

  • 「あなたの業界で今後5年間の最大の課題は何か?どう解決する?」
  • 質問に対する答えだけでなく、「どのように考え、結論に至ったか」 を論理的に説明することが重要
  • 準備した回答をそのまま話すのではなく、即興での対応力が試される
  • 「Why?(なぜそう考えたのか)」を深掘りされるので、ロジカルな思考プロセスを意識

私はたまたま想定問答として回答を用意していたので答えることができました。しかし同時に日頃からビジネスニュースへの感度を高く持ち、自分事として考える重要性を感じました。

MBA受験のインタビューは、単なる「質問と回答のやりとり」ではなく、各校が求める人物像とのマッチ度を測る場 であることを強く実感しました。特に、「自分の強みをどう伝えるか?」という視点はどの学校でも重要でした。ただ「過去の経験を語る」のではなく、自分の価値観やリーダーシップスタイルが、どうMBAでの学びに活かされるのか? をしっかり学校のカラーに合わせて伝えることが、合格への鍵だと感じました。

進学先決定 ここが一番悩んだ!

いくつかのオファーをもらい、嬉しさと同時に「どこに進学するのがベストなのか?」という悩みが生まれました。出願プロセスも大変でしたが、最終決断こそが最も難しいプロセス だったと感じています。ここでは私が学校選択の際、重視したポイントをご紹介します。

在校生とのフィーリング:実際に「この環境で学びたい!」と思えたか

確かにランキングやカリキュラムの違いはありますが、実際に「どの環境で学びたいか?」を判断する上で、在校生との対話は非常に重要な指標になりました。

  • 学校ごとの雰囲気の違い:同じ「チームワーク重視」の学校でも、オープンな文化のところもあれば、より競争的な環境のところもあった
  • 自分の価値観とのマッチ度:「周囲と切磋琢磨しながら成長できる環境か?」「卒業後も強いつながりを築けそうか?」
  • 実際の授業・教授陣について:カタログやWebサイトでは分からない「リアルな学びの場の雰囲気」を知ることができた

特に複数の学校の在校生と話したことで、「どの学校が自分にとって本当に合っているのか?」 を客観的に比較することができました。

ランキング:ブランド力や卒業後のキャリアへの影響

MBAは「学ぶ場」であると同時に、「卒業後のキャリアを切り拓くステップ」でもあります。そのため、ランキングやブランド力も無視できないポイントでした。

  • ネットワーク:「どの業界で強みを持つか?」「OB・OGのサポートがどの程度あるのか?」
  • リクルーティング:企業の採用プロセスの中で、学校のブランドがどう影響するのか?
  • キャリアの選択肢:学校が特定の業界で強みを持っている場合、将来的にその業界に進む可能性を考慮

悩みに悩んだ結果、「フィーリング」と「ランキング」のバランス を取ることがベストだと考えました。最終的には、「この学校なら、MBA生活を全力で楽しみながら、卒業後のキャリアを切り拓ける!」 と思える学校を選びました。「MBAは2年間の投資。しかし、その後のキャリアは何十年も続く。だからこそ、目先のランキングに囚われすぎず、自分が最大限の成長を遂げられる環境を選ぶことが何より大事」 という結論に至りました。

選んだ道をどう正解にするか

MBA受験という長い旅を振り返ると、自己分析・GMAT・エッセイ・インタビューと、常に挑戦と葛藤の連続でした。結果として、複数のオファーをいただくことができましたが、最終的な進学先を決めるのは本当に悩みました。

しかし、大切なのは「どの道を選んだか」ではなく、「選んだ道をどう正解にするか」。ランキングやブランドも重要ですが、最も大事なのは、自分がそこで何を学び、どんな成長を遂げるかだと思います。

ここからが本当のスタート。せっかく掴んだチャンスを最大限に活かし、自分の理想とするキャリアに向けて全力で突き進んでいくことが重要だと思い決断しました。MBA受験を通じて学んだこと、気づいたことを今後も発信していくので、同じように挑戦する人の参考になれば嬉しいです!

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