アメリカで犬と暮らす楽しさと大変さ

アメリカ生活

アメリカで犬と暮らす生活は、日本とはまた違った魅力と驚きに満ちています。まず犬が家族の一員として扱われる文化が根付いていると感じます。街を歩けば犬と一緒にカフェでくつろぐ人や、広々とした公園で自由に遊ばせる飼い主をよく目にします。

私たちは日本から愛犬を連れてアメリカへ移住しましたが、アメリカでのペットライフは想像以上にペットフレンドリーでありながら、同時に戸惑うことも多々ありました。例えば、ドッグパークの利用ルールや、アメリカならではの動物病院事情、ペットOKのアパート探しなど、日本とは異なるポイントがたくさんあります。

また、犬を連れていると街で話しかけられることが格段に増えます。特にアメリカ人はフレンドリーな人が多く、会話が自然に始まることもしばしば。愛犬のおかげで現地の人との交流が広がるのも、この国ならではの面白い経験です。

一方で、ペット保険の重要性や、動物病院の高額な診察費、旅行や引っ越しの際の制約など、犬と暮らす上で考慮すべきポイントもたくさんあります。この記事では、アメリカで犬と暮らすリアルな日常や、役立つ情報をシェアしていきます。これから海外で犬と暮らしたいと考えている方の参考になれば嬉しいです!

犬との生活の中で感じる日本との違い

アメリカで犬と暮らしてみて、日本との違いを実感する場面がたくさんあります。国が違えばペットに対する考え方や環境も異なり、最初は戸惑うこともありましたが、慣れてくると「アメリカならではの良さ」もたくさん見えてきました。

ドッグパーク文化が根付いている

アメリカでは「ドッグパーク」という犬専用の公園が充実しています。このフェンスで囲われた広いスペースの中でリードを外して自由に遊ばせることができます。
また犬同士が自然に触れ合う機会が多く、飼い主同士もお互いの犬を褒め合ったり、生い立ちについて話したりと、気軽にコミュニケーションが生まれます。

一方、日本ではドッグパークがまだそこまで普及しておらず、犬の散歩は基本的にリードをつけたまま行うのが一般的。そのため、アメリカの犬は社交的な性格の子が多く、初対面の犬同士でもすぐに遊び始めることがよくあります。

犬OKの場所が多い

アメリカでは、レストランやカフェ、ショッピングモールの一部、さらにはホテルや職場まで犬同伴OKの場所が意外と多いです。特に屋外の席があるレストランでは、犬を連れて食事を楽しむ光景をよく見かけます。また、大型ホームセンターやアウトドアショップの中には、犬連れで入店できるところも多く、買い物中も一緒に過ごせるのは嬉しいポイントです。私が通っている大学の教授も授業に犬を連れてくることが数回ありました(笑)
日本では犬OKの場所はまだ限られており、飲食店や商業施設はほとんどNGなことを考えると、アメリカの犬フレンドリーさには驚かされます。

賃貸でも「ペットOK」が当たり前

アメリカの賃貸住宅では「ペットOK」の物件が多いです。犬を飼っていることが理由で部屋探しに苦労することはあまりありません。
とはいえ、ペット可の物件では「ペットデポジット(保証金)」や「ペット家賃(月々の追加料金)」が発生することが一般的で、犬のサイズや犬種によっては制限があることもあります。

日本の賃貸では「ペット不可」の物件がまだまだ多いと感じます。犬を飼う場合は選択肢が大幅に限られてしまうことを考えると、アメリカの方が犬と暮らしやすい環境だと感じます。

ペット保険と医療費:アメリカの動物病院は高い?

アメリカで犬を飼ううえで避けて通れないのが、動物病院の医療費の高さです。日本でも動物病院は決して安くはありませんが、アメリカではさらに高額な請求がくることが珍しくありません。

アメリカの動物病院の費用感

アメリカには日本のような「公的なペット保険制度」がありません。すべての治療費が基本的に自己負担です。
診察料だけでも $50~$100(約7,500円~15,000円)ほどかかり、そこに血液検査やレントゲン、薬代が加わると $500(約75,000円)を超えることも珍しくありません。

特に、夜間や週末の 救急病院(ER)を利用すると、基本料金だけで $200~$300(約30,000円~45,000円)かかることも。そこに治療や検査費用が追加されると、最終的に数百ドル、場合によっては1000ドルを超えることもあります。

実際にかかった医療費:800ドルの救急病院体験

私の犬も、散歩中に何か変なものを口にしてしまい、翌日から下痢と血便が止まらなくなりました。様子を見ていましたが、症状が悪化するばかりで不安になり、週末の夜に救急病院へ。

診察、血液検査、点滴、投薬を受け、最終的に請求されたのは 約800ドル(約12万円)
もちろん愛犬の健康が最優先なので治療を受けさせましたが、「こんなに高いの!?」と正直ショックでした。

ペット保険に入るべきか?

アメリカでは、ペット保険に加入している家庭も多く、特に大型犬や病気になりやすい犬種を飼っている場合は、保険が大きな助けになります。
ただし、日本のペット保険と違い、アメリカのペット保険は 先に自己負担で支払い、後から保険会社に請求する方式が一般的。
また、保険料は 月額$30~$100(約4,500円~15,000円)ほどで、補償内容や自己負担額(免責金額)によって異なります。

もし 「万が一のときに1000ドル以上の治療費をすぐに払えるか?」と考えると、ペット保険に入る価値は十分にあると思います。
ただし、すべての保険が万能ではありません。補償内容をよく比較し、自分の犬に合ったプランを選ぶことが大切です。

アメリカで犬を飼うなら、医療費は必ず考慮すべきポイント。
保険に加入するか、いざという時のために「ペット貯金」をしておくか、しっかり準備をしておくと安心です!

食事とおやつ事情:アメリカのドッグフードは豊富!

アメリカのペットショップやスーパーに行くと、驚くほどたくさんの種類のドッグフードが並んでいます。日本では見たことのないブランドや、オーガニック・グレインフリーといったヘルシー志向のフードが多く、初めて買うときはどれを選べばいいのか迷ってしまいました。

ドッグフードの種類が多すぎる!

アメリカのドッグフードは、日本と比べても選択肢が圧倒的に豊富。主な種類としては:

  • ドライフード(カリカリ):最も一般的で、ブランドによってタンパク質の割合や成分が大きく異なる
  • ウェットフード(缶詰):肉や野菜がしっかり入ったものが多く、嗜好性が高い
  • フリーズドライ・生肉フード(RAW FOOD):生の栄養をキープしたもの。価格は高めだが健康志向の飼い主に人気
  • グレインフリー(穀物不使用):消化に優しいとされ、小麦アレルギーの犬向け

特にアメリカでは、「犬の食事も人間と同じように健康に気をつけるべき」という考えが根付いているため、オーガニック・ホルモンフリー・グレインフリーのフードが多く見られます。原材料にこだわっているブランドも多く、「ヒューマングレード(人が食べられる品質)」を売りにしたフードも人気です。

ちなみに私たちが与えているドッグフードはこちら:https://bluebuffalo.com/dry-dog-food/life-protection-formula/chicken-brown-rice-recipe/

コストコ vs. 高級ペットフード:どれを選ぶ?

アメリカで犬を飼っていると、ペット用品をどこで買うかも重要なポイント。一般的には:

  • コストコ(Costco):大容量のドッグフードが安く手に入る。質も悪くないが、ブランドは限られる
  • ペット専門店(PetSmart, Petco):さまざまな種類のフードが手に入るが、値段はやや高め
  • ホールフーズ・トレーダージョーズ(Whole Foods, Trader Joe’s):オーガニックやナチュラル志向のフードが多い
  • オンライン(Amazon, Chewy):定期購入割引があり、コスパが良い

コストを抑えたいならコストコの大容量フードやオンライン定期購入が便利です。一方で愛犬の健康を最優先したい!という人は高級ブランドのフードを選ぶ傾向があるようです。

おやつもバラエティ豊富!

アメリカの犬用おやつも、日本とは比べものにならないくらい種類が豊富です。特に人気なのが:

  • ナチュラル・オーガニック系:人工添加物不使用で、安心してあげられる
  • ジャーキー・肉系おやつ:牛・鹿・ラムなど、多様な肉を使った高タンパクおやつ
  • ガム・デンタルケア系:歯石予防や口臭ケアのためのチューイングおやつ
  • フリーズドライ系:生肉をそのまま乾燥させた、栄養価の高いもの

特にアメリカっぽいのが、骨付きの牛骨や豚耳・牛のひづめなどのナチュラルな噛みごたえのあるおやつ。大型犬向けのサイズも多く、長時間楽しめるものがたくさんあります。私たちはTrader Joe’sの無添加サーモンスキンをよく与えています。

犬と旅行:アメリカはドッグフレンドリー?

アメリカでは犬を連れて旅行する人が多い印象です。そのせいかペットフレンドリーなホテルやレストラン、観光スポットが充実して。私たちも愛犬と一緒にイエローストーン国立公園やフロリダのビーチに行きました!広い国土を活かしたアウトドアアクティビティも多く、愛犬と一緒に楽しめる場所がたくさんあるのが特徴です。とはいえ、移動手段や宿泊施設など、日本とは違うルールや注意点もあるので、事前の準備が重要になります。

イエローストーン国立公園に向かう道中の違う国立公園での一枚

愛犬とのイエローストーン旅行については別で書くことにします。

飛行機移動のルールと注意点

アメリカ国内を犬と一緒に旅行する場合、飛行機を利用することもあります。航空会社によってルールが異なりますが、一般的には以下のような選択肢があります。

  • 客室内持ち込み(キャビン)
    • 小型犬(通常20ポンド=約9kg以下)は、ソフトキャリーに入れて機内に持ち込み可能
    • 追加料金(片道$100~$150)がかかる
    • キャリーのサイズ制限があり、座席下に収納できることが条件
  • 貨物室(カーゴ)
    • 大型犬は基本的に貨物室での移動
    • 航空会社によっては夏季・冬季の温度条件により預け入れ不可の場合も
    • 費用は$200以上かかることが多い

アメリカの飛行機移動で特に気をつけるべきなのは、航空会社ごとに規定が違うこと。予約前にしっかり確認し、ストレスを最小限に抑えられる方法を選ぶのが大切です。

ペットOKのホテル・Airbnb事情

アメリカにはペットフレンドリーなホテルが多く、主要なチェーンでも犬を受け入れているところがたくさんあります。
例えば、以下のホテルブランドは犬と一緒に宿泊しやすいことで有名です。

  • La Quinta Inn & Suites:ペット宿泊無料のホテルが多い
  • Kimpton Hotels:全館ペットフレンドリーで、追加料金なし
  • Best Western:ペットOKの施設が多く、リーズナブルな価格帯
  • Four Seasons / Ritz-Carlton:高級ホテルでもペット同伴OKな場所あり

ただし、ペット可のホテルでも 「体重制限」や「宿泊料金(ペットフィー)」が設定されていることがあります。予約時のチェックが必須です。
また、Airbnbでは「ペット可」の物件を検索できます。長期滞在や一軒家タイプを探す際に便利です。庭付きの物件を選べば、犬もストレスなく過ごせます。

犬とアメリカの日常生活:嬉しいこと・大変なこと

アメリカで犬と暮らしていると、日本とは違う楽しさや便利さを感じることが多いです。一方で、「これは大変だな」と思うこともあります。

犬を通じて人との交流が増える
アメリカでは犬好きな人が本当に多く、散歩をしているだけで知らない人に話しかけられることがあります。
「What’s her/his name?(犬の名前は?)」や「What breed is he/she?(何の犬種?)」等の会話が自然に始まり、そのまま世間話をすることも。
犬がいることで近所の人との交流が生まれるのも楽しいポイントです。

犬と一緒に楽しめる場所が多い
アメリカは犬と一緒に楽しめる場所がたくさんあります。例えば広々としたドッグパークでノーリードで遊ばせられる、ペットフレンドリーなカフェで一緒に食事ができる等々。ペットと過ごす時間をより楽しめる環境が整っているのは魅力的です。

動物病院の費用が高すぎる
アメリカでは犬の医療費が高く、ちょっとした診察でも数百ドルかかることがよくあります。
私の犬も散歩中に何かを口にしてしまい、下痢と血便が止まらず救急病院に駆け込んだ結果、約800ドルの請求が…。
この経験から、「ペット保険に入るべきか?」を真剣に考えさせられました。

危険なものを食べる可能性
アメリカでは街中や公園に落ちているものが意外と多く、犬が誤って口にしてしまうことがあります。
特に、公園やドッグパークにはリスや鳥のフンが落ちていることがあり、寄生虫のリスクもあるので注意が必要です。

まとめ:アメリカで犬と暮らすのは楽しいけど準備が大事!

アメリカで犬と暮らすことは、日本とはまた違った魅力があり、とても楽しい経験です。犬を家族として大切にする文化の中で、愛犬と一緒に充実した毎日を送ることができます。

しかしその一方で、医療費の高さや、しつけの重要性、ペット可の住宅の条件など、日本ではあまり考えなくてよかったことが大きな課題となることもあります。

アメリカで犬と暮らすための準備リスト

  • 医療費の準備(ペット保険加入や緊急時の貯金)
  • 住居探し(ペット可アパートの条件確認)
  • しつけとマナー(基本的なコマンドを覚えさせる)
  • 食事・日用品の準備(アメリカのドッグフード事情を把握)
  • 旅行の計画(飛行機やホテルのルールを確認

こうした準備をしっかり整えれば、アメリカでのペットライフはより楽しく、快適になります。

日本とは違うルールや習慣に戸惑うこともあるかもしれませんが、その分、犬との生活をより豊かにする環境が整っているのもアメリカの魅力。愛犬と一緒に過ごす時間を大切にしながら、アメリカならではのペットライフを存分に楽しんでください!

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