こんにちは、旅するたぬきです。「せっかくアメリカにいるんだから、一度くらい“アメ車”に乗ってみたい」そんな思いが頭をよぎったのは、こちらでの生活にも慣れ、車を買い替えるタイミングが訪れた頃でした。普段、日本ではなかなか選択肢に入ってこないアメ車ですが、アメリカではむしろそれが「日常」。街を走ればFord、Chevrolet、Jeepなど、いかにもアメリカンなデザインの車たちがごく当たり前に並んでいます。
正直に言えば、アメ車に対して最初はちょっとした“偏見”もありました。燃費が悪いとか、サイズが大きすぎて扱いづらいんじゃないかとか。でも、それと同時に、広いアメリカの道路を走るには、むしろこのくらいパワフルでどっしりした車の方が合っているのでは?という直感もありました。
何より「今しかできない体験」だと感じたのが、決断の大きな後押しになりました。日本に帰ってからアメ車を買うのは現実的には難しい。ならば今、アメリカに住んでいるこの期間こそが、アメ車に触れてみる最高のチャンスだと。
本記事では、そんな私がアメ車を購入し、実際に乗ってみて感じたリアルな体験をシェアしていきます。アメ車にちょっとでも興味がある方、迷っている方にとって、少しでも参考になれば嬉しいです。
購入前に気になっていたこと
正直、不安だった「燃費問題」
アメ車と聞いて、最初に思い浮かぶのが「燃費悪そう…」というイメージでした。
実際、日本車のハイブリッドやコンパクトカーと比べれば、数字だけを見ると劣るのは事実です。購入前に燃費を調べて「街乗りでこの数字か…」とためらったのも正直なところ。
ただ、実際に乗ってみると、意外とガソリン代は気になりませんでした。理由はシンプルで、アメリカのガソリン価格が日本よりも圧倒的に安いから。
「多少燃費が悪くても、満タンにしてもこの価格なら全然アリじゃん」と思えるレベルです。
もちろん、週に何百マイルも走るような人なら話は別ですが、私の場合は通勤や週末の買い物・ドライブが中心。月々の出費としては、想定よりずっと抑えられました。
サイズがデカすぎる?運転してみたら意外と…
次に心配していたのが、「アメ車ってデカすぎない?」という問題。
駐車が難しそう、細い道で困りそう、ぶつけそう……。日本の運転感覚を持ったままだと、つい構えてしまいますよね。
しかし、ハイウェイも市街地の道も、日本に比べてかなり広く、駐車場もゆったり設計されています。むしろ、周囲の車も大きいので、小さい車でいる方が逆に浮く印象すらあります。
また最近のアメ車にはパーキングアシストやバックカメラ、センサーが標準装備されていることが多く、取り回しの不安も大きく軽減されていました。
とは言いつつ私の妻は一度ぶつけてしまいましたが…(ペーパードライバー8年ぶりの運転なので致し方なし)
「壊れやすい」「故障しやすい」は本当か?
「アメ車=壊れやすい」というイメージ、これもよく聞きますよね。
でも実際に乗ってみて半年以上経ちますが、これまでの起きたトラブルはエンジン系統の接触不具合とバッテリーの交換です。前者に関してはcarvanaの補償範囲内で修理してもらえました(実費0)。後者はディーラーで交換してもらいましたが500ドル程度でした。想定していたよりも全然快調に走ってくれています。
もちろんモデルや年式によって信頼性には差がありますし、中古車であれば個体差もあると思います。
それでも心配な方は、保証期間の長い車種を選んだり、延長保証に入っておくことでリスクはかなり減らせます。
どのアメ車を選んだか?選定のポイントと比較検討
候補に挙がったアメ車たち ― Ford, Chevy, Jeep…
アメ車を買おうと決めたはいいものの、そこからが悩みの始まりでした。
アメリカには魅力的な車種が山ほどあり、Ford・Chevrolet・Jeepといったビッグブランドだけでもかなりの選択肢が広がっています。
まず検討に入れたのが以下のようなモデルです:
- Ford Mustang
言わずと知れたアメ車のアイコン。V8のエンジンサウンド、低く構えたフォルム。映画さながらのドライビングに憧れて候補入り。 - Chevrolet Camaro
Mustangのライバルとも言えるスポーツカー。シャープなデザインと低重心のフォルムがカッコよく、何より「アメ車らしい華」がある。 - Jeep Wrangler / Cherokee
オフロードに強く、街乗りでも映えるデザイン。キャンプ好きやアウトドア派にはたまらない存在感。ただし燃費はやや気になる。
それぞれに魅力があって、選びきれない……。なのでまずは自分のライフスタイルに照らして「何を重視するか」を考え直すことにしました。
選定ポイントは「今しかできない体験」
最終的に私が重視したポイントは、次の3つでした:
- アメリカでしかできない「非日常体験」
- 見た目と乗っているときの高揚感
- 日常使いも可能な、ある程度の実用性
日々の移動手段でありながら、乗るたびにテンションが上がるような車にしたかったんです。
「毎日の運転がちょっとした冒険になる」——そんな車が欲しかった。)
最終的に選んだのは【Chevrolet Camaro Convertible】
そして選んだのが、Chevrolet Camaro Convertible 2012でした。
決め手は、なんといってもその「解放感」。
オープンにして風を浴びながら走る爽快感は、これまでのカーライフでは感じたことがないものでした。特に、青い空が広がるアメリカのハイウェイを走るとき、“映画の主人公になった気分”になります。
もちろん、スポーツカーなので車高は低く、視界のクセや乗り心地の硬さもあります。ですが、それすらも含めて「運転している」という感覚が味わえるんです。
また、Camaroは見た目のインパクトに反して意外と日常使いできるバランスもあり、荷物も案外しっかり積めるし、街中の運転も慣れれば問題ありませんでした。

アメ車ライフの魅力:ここが最高!
アメ車を買って、乗って、生活に取り入れてみて……はっきり言えます。
「これはただの移動手段じゃない」と。
アメリカでアメ車に乗るという体験は、想像以上に日常を豊かに、そしてちょっとドラマチックにしてくれました。
アメリカの道にぴったりな走りとパワー
まず何より感じるのは、道との相性の良さです。
Camaro Convertible のパワフルなエンジンと重厚感のあるボディは、広くまっすぐなアメリカのハイウェイにぴったり。アクセルを軽く踏んだだけでスムーズに加速し、追い越しや合流もストレスフリー。
加えて、車高が低い分、地面を滑るような一体感のある走りが楽しめます。信号の少ない田舎道や海沿いのカーブでは、まさに「運転そのものが目的になる」感覚。日本ではなかなか味わえない体験でした。
見た目のかっこよさと、街中での存在感
そして正直に言うと……見た目がかっこいい。これが所有満足度を大きく高めてくれています。はい、うちの駐車場で一番かっこいいクルマだと信じています。
Camaroはとにかくフォルムが美しく、街中でもひときわ目を引きます。特にコンバーチブルモデルで屋根を開けて走っていると、他の車や歩行者からもちらっと見られることが増えます(ちょっと照れますが、悪い気はしません)。
「どこで買ったの?」「写真撮ってもいい?」と声をかけられたこともありました。単なるクルマ以上に、ちょっとした会話のきっかけや、自分の個性の一部になっている感覚があります。
カーライフが変わった。週末がもっと楽しみになる
Camaroが来てから、週末の過ごし方も変わりました。
「今週末はどこにドライブ行こう?」
「ちょっと遠回りしてでも景色のいい道を走りたいな」
そんな気持ちが自然と湧いてきます。
これまでは必要に応じて「移動する」だけだった車が、今では「出かける理由そのもの」になっています。
オープンにして走る海沿いのルート、紅葉の中を駆け抜ける山道、夜のダウンタウンをゆっくり流す時間——どれも、Camaroがあってこその特別な時間です。
アメ車ライフのリアル:維持費、保険、メンテナンスは?
見た目のかっこよさや走りの気持ちよさに加えて、気になるのが「維持費」や「メンテナンスの大変さ」ですよね。購入前に心配だったこのあたり、実際に乗ってみて感じた“リアル”を包み隠さず共有します。
ガソリン代はそれなり。でも「高すぎる!」というほどではない
まずは燃費とガソリン代。
Camaro Convertibleはパワフルな分、やはり燃費は良いとは言えません。街乗りで1ガロンあたり18マイル前後(約7.6km/L)、ハイウェイではもう少し伸び、25マイル(約10.6km/L)くらい。
とはいえ、アメリカのガソリン価格は日本より安い(※州によって異なりますが)ため、月に数回の給油で済んでいます。週末ドライブを含めても「趣味と実用のバランスが取れている」感覚です。
保険料はやや高め。でも工夫次第で下げられる
アメ車のスポーツモデルに乗ると、やはり自動車保険は高めになります。
私の場合、Camaroの保険は月額で約150~200ドル程度でした(年齢や居住州、運転歴によって変動あり)。
ただし、以下のような方法でコストを抑える工夫もできます:
- 免責額を高めに設定する(事故時の自己負担額が上がる代わりに月額が下がる)
- 年間走行距離を少なめに申告する
- 安全運転割引を活用する
「ちょっと高いけど、背伸びしすぎるほどではない」というのが正直な印象です。
メンテナンスやトラブルはどう?
Chevroletはアメリカ国内にディーラーや整備ネットワークがしっかりあるので、修理や部品の調達に困ることはまずありません。
定期点検もオンラインで簡単に予約でき、オイル交換や点検もディーラーで安心して任せられるのがメリットです。
「壊れやすい?」という声も聞きますが、実際のところ程度の良い中古であれば心配なし。
国産車と比べて「消耗品の交換頻度がやや早いかな?」という程度で、想定内の維持管理コストに収まっています。
こんな人におすすめ!アメ車に向いてるライフスタイルとは?
アメ車は、単なる「移動手段」ではなく、ライフスタイルの一部として楽しめる存在です。
実際に乗ってみて、「こんな人ならアメ車ライフを満喫できる!」と感じたポイントをまとめてみました。
家族持ち or アウトドア好きな人にはぴったり
まずは家族で出かけることが多い人や、アウトドアが好きな人。
アメ車はサイズが大きく、荷物も人もゆったり乗れるのが魅力です。
- 子ども連れでの週末の公園ドライブ
- キャンプ道具を積んで郊外へ小旅行
- トランクにクーラーボックスを積んでピクニック
そんなライフスタイルと相性抜群です。広大なアメリカの自然を走り抜けるとき、「この車でよかった」と心から思える瞬間があります。
車=「単なる移動手段」ではない人へ
「車はただの道具じゃない」「運転そのものを楽しみたい」という方にとって、アメ車はまさに理想の相棒です。
- 信号の少ないハイウェイをパワフルに走る感覚
- 見知らぬ街に愛車とともに降り立つワクワク感
特にCamaro Convertibleのようなスポーツタイプは、「乗っている時間そのもの」が特別な体験になります。
アメリカでの生活を“記憶に残るもの”にしたい人へ
もしあなたが「せっかくアメリカに住むなら、その土地ならではの体験をしたい」と思っているなら、アメ車という選択肢はとても魅力的です。
駐在や留学、短期滞在など、期間が限られている人にとっても、アメ車との思い出はきっと強く心に残るはずです。
まとめ:買ってよかった?アメ車を検討している人へのエール
結論:買ってよかった。これは間違いなく「アメリカに住んでいるからこそ」の体験
正直、購入前はいろいろと迷いました。
燃費、サイズ、維持費、周囲の目…どれも不安要素ではありましたが、それでもCamaro Convertibleを選んで心から良かったと思っています。
毎日車に乗るたびにテンションが上がる。
週末のドライブが、まるで映画のワンシーンのようになる。
“暮らしの一部”だった車が、“人生の楽しみ”になった——それが一番大きな変化です。
「アメ車に乗ること」は、日本ではなかなかできない体験です。
だからこそ、アメリカにいる“今”こそ乗る価値があると感じています。
迷っているあなたへ:一歩踏み出してみてください
もし、あなたが少しでも「アメ車に乗ってみたいな」「せっかくだし…」と思っているなら、
その気持ちは無視しない方がいいです。
もちろん、100%の正解なんてありません。
でも、少しの勇気と、車を楽しもうという気持ちがあれば、きっと後悔しない選択になるはずです。
アメリカの広い空と道を、アメ車で走るという体験は、今しかできない贅沢かもしれません。
あなたのカーライフが、より楽しく、より自分らしくなることを願っています。
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